悪魔崇拝する小児性愛者が世界を支配している
概要
Qアノンはアメリカの極右の陰謀論、またその陰謀論の支持者の総称。この陰謀論を指示する人々は、世界規模の児童買春組織を運営している悪魔崇拝者、小児性愛者、人肉嗜好者の秘密結社が存在し、ドナルド・トランプはその秘密結社と戦っている英雄であると考えている。Qアノンは、一般的にカルト宗教とみなされている。
ディープ・ステート
Qアノンは、さまざまな陰謀論を提唱している。最も代表的なのはドナルド・トランプ大と彼の側近たちと敵対する人物や組織が「ディープ・ステート」を進めているとする主張する陰謀論である。
ディープ・ステートとは、アメリカの高級官僚の一部がトランプを大統領として認めず、民主党や左翼と連携してありとあらゆる手を使いトランプにダメージを与えようとする工作である。米大手メディアがそろってトランプを叩くのもこのディープ・ステートに加担しているためで、2020年の大統領選挙はディープ・ステートにおける最大の実行され、大規模な選挙操作によってトランプの再選が阻止されたと主張している。
大統領選挙のほかに、大手メディアによるロシア共謀疑惑、ウクライナ疑惑もディープ・ステートによる工作であるという。ディープ・ステートに関与している具体的なメンバーとしては、バラク・オバマ、ヒラリー・クリントン、ジョージ・ソロス、ジョー・バイデンなどが上げられている。
子どもの性的人身売買の告発
Qアノン信奉者は、悪魔を崇拝する小児性愛者の陰謀集団が世界を牛耳っており、児童売春・売買組織を運営していると主張している。バイデン親子は悪魔崇拝と小児性愛者の代表ともいえる。
発祥
Qアノンは、2017年10月に匿名の画像掲示板「4chan」に「Q」というおそらく個人のアメリカ人の投稿を起源としている。「Q」とは、政府の機密情報にアクセスできる人に与えられる『セキュリティ・クリアランス』を意味し、『アノン』とは陰謀論メッセージをアップしている本人、または支持者たちのことを指す」。「アノン」は「Anonymous(アノニマス=匿名)」から来ているとも言われている。
2018年8月からトランプ再選キャンペーンの集会にQアノンの信奉者が現れ始めた。Qアノンは選挙の遊説会場などに現れ、「Q」と書かれたTシャツを着たり、プラカードを掲げたりしてアピールする。
Qアノンは、インターネットで陰謀論を唱える非主流勢力として始まったが、最近では共和党の主流派にも入り込んでいる。ジョージア州の選挙区で先週行われた共和党の下院予備選で、Qアノン支持者のマージョリー・テイラー・グリーン氏が勝利したのが代表的な例だ。
なお、FBIはQアノンを国内テロの潜在的な原因と判断したという報告書が発表している。
また、フェイスブックは、陰謀論を唱える極右グループ「Qアノン」に関連したグループ790件超を、暴力の扇動取り締まりの一環で削除した。
トランプ自身は8月19日、陰謀論を広める極右勢力「Qアノン」の支持者について、ニューヨークやポートランドなど民主党主導で運営されている都市の現状を見るのが嫌なだけだと述べ、同勢力への批判を控えている。
また、自身がQアノンから「かなり好かれていることは理解している」と述べ、「われらの国を愛する人々だと聞いている」と語った。
■参考文献
・https://news.yahoo.co.jp/articles/ac72c567cadbeb56245dfb23c792a0d35009a47e、2020年8月24日アクセス
・https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-08-20/QFC6TZT1UM1401、2020年8月24日アクセス
・https://www.jiji.com/jc/article?k=20200820040467a&g=afp、2020年8月24日アクセス