ジョセフィーン・ジョセフ/ Josephine Joseph
右半分が男性で左半分が女性のフリークス
概要
ジョゼフィーン・ワースはアメリカの女優。ステージネームは"ジョセフィーン・ジョセフ"。雌雄同体で身体の中央から右半分が男性で左半分が女性になっており、アメリカのサーカスのサイドショーやカーニバルで活躍していた。ただし、これが事実かどうか確認されていない。彼女は非常に熟練した詐欺師だったかもしれない。
彼女はサーカスのサイドショーやカーニバル・サーキットに出演していた。1932年のトッド・ブラウニングの映画『フリークス』にも出演している。
20世紀初頭における多くのサイドショーで見られた「雌雄同体」のように、彼女は身体の片側のみ運動させ、髪を整え、日焼けさせ、もう片側は常に肌を隠し、鍛えず、化粧を薄くしていると思われる。左右非対称の衣装を身に着け、女性側はロールカットとタイトなトップやホットパンツ、男性側はターザンスタイルの腰布だった。
詐欺と裁判
1930年、ジョセフと彼女の夫ジョージ・ワース(新聞報道では「アメリカ人のカップル」としか書かれていない)は、ブラックプールで「ジョセフィーン・ジョセフ」という名でコニーアイランド風のアトラクションを上演していた。そのアトラクションの「半分女、半分男」というサーカスショーが原因で、偽装と陰謀の罪でイギリスで起訴された。
ジョセフは当時27歳だったと主張している(実際には33~34歳だったが)。裁判では、このショーは詐欺であり、彼女は本当の意味でのアンドロギュヌスではないと主張していた。
ジョージ・ワースはジョセフィーヌのレントゲン写真を判事に提出することを申し出たが、裁判所の医師による身体検査は拒否した。この事件を担当していた監督官は、ジョセフィーヌの身体の両側が異なって見えたことを認めたが、「医学的な観点からは何であるかは分からない」と述べた。
彼女の法廷での外見の描写は、映画『フリークス』で見た彼女の衣装とも一致している。右側が男性、左側が女性で、右腕が左腕よりも長く描写されていた。
彼女の眉毛は違っていた。彼女はサンダルを履いた裸足の右足と、女物の靴を履いた黒ストッキングの左足を披露していた。彼女の髪は右側から左側に向かってブラッシングされており、右側の髪が短い印象だった。
陪審員裁判を避けるため、ジョセフとワースは有罪を認めた。ワースは法廷で「申し訳ありません。私はこのショーをあきらめて国を出る」と語った。彼女のマネージャーを務めたワースは25ポンドの罰金を科されたが、ジョセフィーヌは無罪となった。
映画「フリークス」
ジョセフィーン・ジョセフは、トッド・ブラウニング監督の1932年の名作カルト映画『フリークス』の出演で最もよく知られている。
セリフは2つしかなかったが、さまざまなシーンに出演している。結婚披露宴のシーンでは、彼女が聖歌を唱え始める。「私たちは彼女を受け入れよう!私たちの一人である!」と合唱を始めるシーンである。
もう1つの注目すべきシーンでは、ジョセフィーヌが怪力男に向かって誘惑的な視線を送ると、別のパフォーマーが「彼女はあなたのことが好きだと思うけど、彼は好きじゃないわよ!」とコミカルに反応する。
後半では、復讐計画のためサーカスのフリークたちを集めて、彼らに「すぐに、私たちは行く」と言っている。
出生情報
彼女はマネージャーのジョージ・ワースと1917年に結婚した可能性がある。
出生名、生年月日、死亡日など、パフォーマーの私生活の多くは、明確には明らかになっていない。いくつかの矛盾した情報を含むIMDbによれば、彼女は1891年7月4日にオーストリアで生まれたが、1910年にアメリカに移住した時には12歳だったと主張している。つまり、彼女の誕生年は1898年になるはずである。
裁判での彼女の推定年齢が33〜34歳であることを考えると、実際には彼女の生年は1897年から1895年の間であることになり、12歳だった1910年の日付のほうが正確なように思える。
1932年公開『フリークス』の出演していた時は19歳だったという噂もあるが、さすがにこれはないだろう。彼女は1966年7月11日にアメリカ合衆国デラウェア州ウィルミントンで死んだと考えられているが、これは未確認である。
あわせて読みたい
■アンドロギュヌス「男性的な特徴と女性的な特徴を組み合わせた両性具有」
アンドロギュヌスは曖昧な形で男性的な特徴と女性的な特徴を組み合わせたものである。アンドロギュヌスという言葉はおもに「性差」「性同一性」「性表現」「性的アイデンティティ」として使われることがある。
シャム双生児とは子宮内で身体が結合した状態で生まれてくる双子のこと。医学名では結合双生児という。出生確率は極めて低く、4万9000件から18万9000件の出生あたりに1組程度の割合で、東南アジアとアフリカで発生率はやや高くなるという。
・ドール・ファミリー(小人症)
・デイジー&ヴァイオレット・ヒルトン(結合双生児)
・シュリッツ(小頭症)
・ジップ&ピップ(小頭症)
・クー・クー(ゼッケル症候群)
・ジョセフィーヌ・ジョセフ(半陰陽者)
・フランス・オコナー(腕のない少女)
・ランディアン王子(四股欠損)
・ジョニー・エック(下半身欠損)
・アンジェロ(小人症)
・オルガ・ロデリック(ヒゲ女)
・ピーター・ロビンソン(骨人間)
・エリザベス・グリーン(鳥女)