『信者一億人 法輪功の正体』角間隆より(1999年11月出版)
あなたが人を叩いても、叩かれた人は叩き返しはしない
-一部の急進派は、中国共産党や政府機関に対してより過激な示威行動に出たりする危険性はますます増大しているのではありませんか?そうなれば、「第二の天安門流血事件」に発展することは目に見えてますね。
李洪志:今年(1999年)の4月デモですら、私は全く事前に知られてはいませんでした。それなのに、江沢民総書記は、公然と「李洪志が動員命令をかけた計画的な組織行動だ!」と決めつけて、大弾圧の口実に利用しています。とんでもないことです。もし、それが本当だったとしたら、あんな数万人の集会などではとても済まなかったでしょう。それこそ、何千万という人々が一斉に北京に殺到して、大混乱になっていたと思いますよ。
いずれにしても、そのような「暴動」同然の行動を起こすものは我が法輪功のメンバーの中には1人もいない、と固く信じています。本当に『法輪大法』を学んでいる人は、絶対に法律に反するような行動はしません。なぜなら彼らはみな「善い人」だからです。中国の諺に、次のようなものがあります。
「あなたが人を叩いても、叩かれた人は叩き返しはしない。あなたが人を罵っても、罵られた人は罵り返しはしない」
ですから、私の弟子たちは、自分が叩かれたり罵られたりしたら、まず第一に、自分自身を反省しようと試みます。法輪功のメンバーは、生涯を通じて犯罪を犯すことなど絶対にあり得ないのです。」
法輪功大法は自由と民主主義を愛する
-厳しい尋問や拷問を受けている弟子たちを救い出すために、具体的に何かしているのですか?
李洪志:数の力を借りて抗議デモに立ち上がったり、こちらの方から積極的、具体的な攻撃をしかけることはできませんし、またやりたくありません。
そのような意味からも、自由と民主主義を愛する世界の人々の支援は非常に大事です。いま、弟子たちがボランタリー的にインターネットなどを通して必死に世界中の人々にメッセージを送り続けているところですが、反響は想像以上に大きく、日に日に地球規模の力強い協力と支援のネットワークが広がりつつあります。日本の皆様にも積極的に支援して頂きたいと、心から願っております。さらに、中国政府の関係者の方々とも、平和的に話し合う場をもちたいと切望しています。
人間は性善説である
-もし、中国の指導者たちから「話し合いたい」という申し入れがあったら、どうしますか?「話し合い」などという言葉につられて、マスター・リーが帰国したりしたら、それこそ相手の思うツボにはまることになると思いますが・・・・・・
李洪志:いや、私は、人間というものは性善なるものだと信じていますから、北京でもどこへでも喜んで出かけるつもりです。そして、誠意を込めてこう言うつもりです。
「私が何か悪いことをしたのなら改めます。また、法輪功の教えに何か悪い点があるのなら、変えることもできます。どうか、法輪功を弾圧しないでください。なぜなら、法輪功は、社会にとっても、国家にとっても、善き存在だからです。それを、一方的に弾圧したりするのは、決して中国の人民にとっても、国家にとっても、利益にはならないことです」と。熱意をこめて、誠心誠意お願いしてみるつもりです。
繰り返し申し上げます。私は、国のために働いている、国民のために働いているのです。そして、私は法輪功が社会のために善き存在だと信じ切っています。すべての人々が道徳的で健康であるということがなぜいけないのでしょう?とても善いことではないでしょうか。
法輪功の目的は非暴力・自己修練である
-最後にお金の話で恐縮ですが、現実に1億人以上の修練者の大集団を抱えている以上、それなりの必要経費は絶対にかかると思いますし、またその額も、規模が規模であるだけに莫大なものとならざるを得ないと思います。いったい、そのような資金はどこから出ているのでしょうか。
李洪志:私たちは、他の気功諸派のようにお布施を集めたりするようなことも一切やっておりません。もし、それをやれば、1人あたり10ドルずつもらっても、たちまち10億ドル以上になりますからね、私もとうの昔に大金持ちになっているでしょう。
要するに、皆さんが考えているような「莫大な経費」はかからない、ということです。みんなボランティア活動のつもりでやっていますからね、人件費などゼロですし、各地の修練場も地域の公民館や図書館、公園などの公共施設を光熱費など実費だけ払って格安で借りて、本当に自主的に運営していますからね。自前の建物を持ったり、高いレント(賃借料)を支払ったりする必要は全くないわけです。
もちろん、それでも最低限の経費はかかりますが、中国各地で行われている修練のための集会や勉強会なども全て独立採算制で、私は一切かかわっていませんから、一セントも経費を負担する必要はありません。要するに、(経費がかかるのは)私が現在住んでいるニューヨーク周辺だけですからね、著書やオーディオ&ビデオ・テープなどの印税だけで充分まかなえるわけです。
-具体的に、どれくらいの収入になるのでしょうか?
李洪志:1997年と98年の分をあわせて、17万ドル(約2000万円)ぐらいのものです。しかし、今年は、何百万冊という著書を焼き捨てられましたし、テープ類も大量にブルドーザーで踏み潰されたりしましたからね、収入という面だけからいえばかなりの減収になると思いますよ・・・・・・(笑い)。